鉱山管理・環境対策
当社は、JX金属グループの資源調査会社として、長年にわたり鉱山で培ってきた地質調査技術、坑排水処理技術をもとに、現在国内で稼働中の鉱山や、休廃止状態の鉱山における閉山措置および各種設備の設計・施工管理・環境関連調査を行っています。
休廃止鉱山現況調査
国内の休廃止鉱山の一部は閉山から長い年月が経つ間に所有者や管理状況が不明になっているものがあります。当社では過去の資料調査や地表調査、地化学調査を行い休廃止鉱山の現況調査を行っています。
集積場、かん止堤、排水路の設計・施工監理
鉱山の地上・地下設備は、稼働時だけでなく、休止・閉山後も恒久的な維持管理が必要となります。古い鉱山には、選鉱後の廃石などを処分する集積場の構造が不明なものも多く見られます。
当社では、現地調査、および解析・実験結果を踏まえて、集積場の地震・豪雨等災害に対する耐性を高めるための措置を行います。また、稼働中の鉱山の設備設計も行っています。
坑排水負荷軽減対策
採掘中および採掘が終了した鉱山では、坑内から酸性水や重金属を含む水が流出している場合があります。河川環境を改善し、かつ中和のコストを軽減するためには、流出水量と、酸性物質・重金属の量をともに低減させることが重要です。
当社では、坑内からの流出水量を抑えるための、空洞の充填、坑道水位の調整などの対策に関わり、また、酸性水の中和・重金属の沈殿除去にかかる排水処理設備の設計・維持管理支援を行っています。
一例として、休止した硫黄鉱山において、水文調査に基づき、採掘坑道内でボーリング孔を掘削し、酸性水発生に関わっていた地下水を採掘跡に流入させることで、酸性水の発生量を低減させました。
閉山措置設計
鉱山の閉山措置に関する設計を行っております。閉山に先立ち、坑道閉塞手法を比較・評価し、地下水の浸透流解析による閉山後の湧水量の予測も行います。
また、閉山後の観光坑道の整備・維持管理も行っています。
【主な実績】
・春日鉱山・岩戸鉱山(枕崎市)
・東濃鉱山(土岐市)
・豊羽鉱山(札幌市)
・尾小屋鉱山資料館(小松市)